こんにちは、macchanです。
公務員試験に向けて日夜勉強している皆さん、お疲れ様です。
筆記は科目が多いし、二次試験以降に控える面接対策まで、本当に大変ですよね…。
特に学生の場合、民間企業の就職活動と並行している人も多いのでは。
それぞれが様々な思惑や熱意をもって取り組んでいるかと思います。
【この記事を読んでほしい人】
どうして公務員を目指すの?
今回は公務員志望の学生に向けて書いています。
「公務員」という職業を選択したそもそもの理由について、改めて胸に手を当てて考えていただくきっかけとなれば幸いです。
ホントの理由、ぶっちゃけて教えてください
面接官ウケの良いキレイな志望動機を伝授をしたい意図ではなく、もっと根本にあるガチの理由について、本音を語る「告解部屋」に入ったと思って自分自身の心に問いてください。
公務員の履歴書・面接対策テクニック的な話は別の記事で紹介します。
今回はそんなことよりも根本的な、人生の選択において超重要な話をするので、就活に不安を感じている人は是非最後まで読んでみてください。
「アレ」が理由の人は絶対に目指すべきではない
いくつかリストアップしてみましたが、あなたの本音の理由はありましたか?
結論を言います。
これからの時代は「安定」を理由に公務員を目指すのは絶対にダメです。
繰り返しますが、安定している、クビにならない、といった理由で公務員を選ぶのは間違いです。
もし公務員になれたとしても、将来の自分を苦しめることになります。
親が子供になってほしい職業の上位に公務員がランクインしますが、
親の理由も「安定」しているから「安心」できるといった類のものでしょう。
断言しますが、上記のような親の価値観は完全に現代の価値観とずれています。
社会構造が大きく変化している中、今まさに公務員の安定神話は崩壊直前のところまで来ています。
「公務員=安定」はどこから来ているか
前段とも重複しますが、公務員の安定はどこからきているかを分類すると
給与面(段階的に上昇・ボーナスがある・退職金がある)
環境面(離職率が低い、転勤が少ない)
制度面(終身雇用、年功序列)
こんな感じですかね。
給料は何と比較するかにもよりますが、日本国内の平均水準であることは事実でしょう。
※日本国内で、ということを強調しておきます。日本がオワコン化した場合、グローバル水準でみると低賃金、ということには充分なり得ます。この話はまた今度…
環境面のうち「転勤が少ない」という理由は人によってメリットと受け取る人がいるのでしょう。
ですが、今後コロナをきっかけにリモートワークが常態化していけば、企業であっても転勤によって居住地を変えるという概念そのものが変わってくるかもしれません。
今回特に問題として挙げたいのが行政組織の制度面です。
これまでの日本社会は、正社員を定年まで雇用し続ける「終身雇用制度」が一般的でした。少なくとも私たちの親世代までは大企業に就職出来たら将来の安泰は約束されたものでした。
ところが時代は移り変わり、2019年になると財界トップがこんな発言をするようになりました。
企業は終身雇用なんてもう守れないと思っている
なかなか終身雇用を守っていくというのは難しい局面に入ってきた
日本を代表する企業であるトヨタの社長が、終身雇用は無理ゲーって言っちゃったんだから、この制度に限界が来ているのは間違いありません。
高度経済成長を支えてきた日本社会の根底にある制度に終焉が訪れたのです。
この発言に世間(主にメディア)はかなりざわつきましたが、
私の周囲にいる新しい働き方を実践できている企業の役員や、感度の高いビジネスパーソンは「いや、当然よね」という反応でした。
スタートアップや外資系企業では既に成果主義の働き方が実践されていますが、大企業にもその波が押し寄せてきています。
労働者である我々にとっては、保障が崩壊して最悪の事態だ!と思う方もいるかもしれません。
ですが、情報活用能力が高く、意識的にこの記事にたどり着いているあなたのような人にとっては事態は好転したと言えるでしょう。
人材の流動性が高まることで、社内で「デキる」とされてきた優秀な人は、組織に縛られることなく、より自身の価値に見合った賃金・対価を新たな得ることができる可能性が圧倒的に高まっています。
公務員であってもエッジの効いた人材であれ
行政組織も民間企業も日本社会の仕組みの一部ですから、社会全体が大きく変革した時には安定と思っていた制度ではなくなる可能性は大いにあります。
世の中の標準的な規格を「デファクトスタンダード」と言いますが、
「働き方」において、デファクトスタンダードが「終身雇用・年功序列」から「別の新しいカタチ」に変わろうとしてる渦中なのだと思います。
今の現職公務員のうち、50代は「逃げ切り世代」と言えるでしょう。
既存の制度に身を任せ、年功序列の恩恵を享受できるはずです。
ですが、30~40代は変革し続ける社会に適応しながら、一線でまだまだ戦う必要があります。
個々が強い主体性とプロフェッショナリズムを持って取り組むことができる人材が生き残っていきます。
逆の表現をするなら、だれかの指示を待って受け身で仕事をしているサラリーマンは市場価値がほとんど失われていきます。
しかも今度の競争相手は国内ではなく、アメリカ・中国・インドをはじめとした世界のビジネスパーソンとやりあうことになります。
グローバル化の波は、国家公務員・地方公務員も関係ありません。
衰退しつつある日本を政策面で支え、国際競争力を高めるべく戦う姿勢を持つ人材が
公務員にも求められる資質になります。
「今の状態はそう簡単に変わらないだろう」
「特に公務員の終身雇用は続くはず、就職してしまえば勝ち組」
と思っている人は一度世の中全体の大きな潮流を感じたほうがいいと思います。
もしも行政組織制度だけ今のまま変わらず、そのほかの企業が時代に即した改革を遂げた場合、
中で働いている職員だけが、世の中の加速する技術革新にその仕事を代替され、個々の成長の機会が失われ、世間共通の尺度からどんどん乖離し不必要な人材に成り下がっていく状況に陥っていくことになるはずです。
1つの会社・組織にとどまって定年まで働くという選択肢は、
もはや時代の流れに逆行しているわけですから
何も考えずに働いているだけでは特別なスキルが身に付き辛い公務員という選択肢は
何も考えていない人にとってはリスクある道であると認識すべきです。
個の成長の観点では割と最悪の労働環境です。
組織に守られ飼われた状態から、一歩外に目を向けて、自分が裸一貫でその場所に立った時に、誰かから必要とされる人材かどうか、常に意識する必要があります。
そして、公務員だろうが民間企業の社員だろうが、今の時代、次の時代に求められるスキルアップを続けていくことが求められています。
あなたは、これから社会人として、おそらく約40年は社会で多くの人と関わりながら生産活動の中心にいることになると思います。
市場価値を高めるスキルを身につけつつ、個の力でステップアップしていくことを求められる今、
グローバル化、ITなどの変革に加え、新型コロナの流行拡大など、予測困難な時代にあって、向こう40年間を公務員になって安定して乗り切りたい、と考えることは逆にリスクであることを自覚してください。
変化の時代を乗り越える唯一の方法は、
あえて変化の先頭に立ち、自ら変化の担い手になることだ。
「安定した職業に就職したい、公務員になれたらフィニッシュ」みたいな考えは今すぐ改めるべきで、親をはじめ先人たちの歩んできた道はもう土砂崩れで封鎖されたと思ってください。
公務員を選んでも、それ以外を選んでも、変化する時流を敏感にキャッチアップし、その時々に必要とされる知識やスキルを絶えず習得する姿勢を持ち続けてください。
それがある意味で最も「安定」して働き続けることにつながるはずです。
これは学生の人だけでなく、すべてのビジネスパーソンに言えることだと思います。私自身への自戒も込めて、強調しておきます。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
公務員の仕事自体は私たちの生活に不可欠で、やりがいがある素晴らしいものばかりです。
公務員になって実現したい自分の姿と社会へ与える価値をくっきりとイメージしつつ、改めて進路を見つめるきっかけとしていただきたいです。
今回は制度の見直しの必要性についても少し触れましたが、行政組織の課題は別で深掘りして記事を公開するつもりです。
ではでは
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